SENDAI光のページェント

SENDAI光のページェント

SENDAI光のページェントは、仙台市都心部の定禅寺通のケヤキ並木に数十万に上る数のLEDを取り付けて点灯するイルミネーションイベントです。「スターライト・ファンタージー」という副題が付けられていて、実行委員会を中心に「ヒカペ」との略称が使われていますが、市民一般には浸透しておらず、「光のページェント」「ページェント」などと略されることがほとんどです。点灯時間は17時30分~22時まで。仙台の寒空に浮かぶ暖かなオレンジ色の光がとても幻想的なイベントです。

クリスマスといえばアレですよね

SENDAI光のページェントとは

1986年、「杜の都」から「光の都へ」を理念に、市民ボランティアが「杜の都・仙台」を象徴する定禅寺通と青葉通のケヤキ並木にイルミネーションを施したのが始まりです。第二次世界大戦の際の仙台空襲で焼け野原となった仙台市は、杜の都を象徴する屋敷林を失って、乾燥する冬の期間には特に砂埃が舞い、戦後復興期には「仙台砂漠」と呼ばれるほどでした。そのため、道路の舗装や街路樹の植林によりこれを改善しました。しかし、1970年代から本格普及したスパイクタイヤにより、冬季に粉塵が舞うようになり、再び「仙台砂漠」と呼ばれるようになってしまいました。1985年に宮城県がスパイクタイヤ規制条例を施行して規制の動きが始まりますが、未だ「仙台砂漠」の状態だった1986年2月、杜の都の新たな象徴の一つのなっていた定禅寺通のケヤキ並木が粉塵で汚れてしまったことを憂いた市民が、並木に電飾をすることを思いつき、共感した市民達の協力を得て約1年かけて準備し、SENDAI光のページェントが生まれたのだそうです。毎年定禅寺通は、地上から見ると「光の回廊」となり、ナイトフライトで上空からみれば「地上に舞い降りた天の川」のように見えます。現在は、定禅寺通の東部の勾当台公園や西端の西公園にもイルミネーションが広がり、様々な付随イベントも行われるようになりました。そのため、期間中280万人以上の観光客が訪れる仙台の冬の風物詩として、全国的な知名度を得るに至っています。自治体などからの補助金があるものの、運営資金の半分以上を企業からの寄付と市民からの募金によって賄っています。光のページェント期間中にしないの各地に専用の募金箱が設置される他、期間外においても街頭募金や募金ライブイベントが行われています。その他にも、飲み物1本が売れるごとに設置者と自販機管理会社が1円ずつ計2円を募金する仕組みになっている自動販売機もあります。実行委員会を中心に市民ボランティアが開催するイルミネーション・イベントとしては先駆け的な存在であり、かつ20年以上も市民主体の体制を維持しているため、日本国内だけでなくアメリカなどの海外からの問い合わせや視察が多く、イベント運営方法や資金集めのノウハウなどをそういった団体に伝える活動も行っています。例えば、仙台市の姉妹都市であるアメリカ合衆国・リバーサイド市のミッション・イン周辺で開催される「光のフェスティバル」は、SENDAI光のページェントの影響を受けて始まったのだそうです。なお、イベント開催期間中にサンタパレードを開催している縁で、20周年にあたる2005年には、サンタクロース村があるフィンランド・ロヴァニエミ市が主催するクリスマスシティネットワークに仙台市が加盟しました。SENDAI光のページェントは消費エネ対策にも力を入れており、2008年からは期間中のケヤキのイルミネーションをバイオマス発電によるグリーン電力によって100%賄っているほか、2009年からは総電球数の1/3をLEDに置換し、使用電力の削減に努めています。

SENDAI光のページェントの特徴

スターライトリーフ

実行委員会ではイルミネーションに使う豆電球を「スターライトリーフ」と呼んでいます。この豆電球は、実行委員会と電球メーカーが共同開発したもので、一時期は東京ディズニーリゾートでも使用されていました。期間中、1つのスターライトリーフを点灯するのには125円掛かります。単純計算すると、80万個使用すると約1億円の費用が掛かることになるわけです。なお、豆電球は白熱電球であるため、発光時に発熱しますが、ページェントが行われる夜間は気温10℃以下になり、また、電飾の重量も軽いため、植物学の専門家がケヤキの成長に影響はないだろうとの見解を示しています。2009年には、総電球数の1/3を軽量で発熱量が小さく、かつ電力消費量が1/10であるLEDに置換しました。このLEDは「SENDAI光のページェント」という商品名が付けられていて、実行委員会とメーカーが4年かけて共同開発したものです。2010年は総ての電球をLEDにするため、予算の関係で青葉通の電飾は見送り、定禅寺通のみの点灯となりました。

電球の飾り方

他の都市で行われているケヤキへの電飾法は、暖かい地方では12月でも落葉が終わらないことや、資金的な理由から、木の幹から大枝沿いに豆電球やLEDつきの電飾コードをくくりつける方法が取られています。そのため、闇夜に冬枯れした木の形が浮かび上がるように見えます。一方仙台の場合は、12月にはケヤキの落葉がほぼ終わっているため、幹や枝沿いの他に、枝と枝の間の空間にも電飾コードを渡すことが可能です。そのため夜には、夏季に葉が生い茂っている状態のケヤキの形のように見えます。また、概ね落葉しているために、上から眺めても電飾を見ることができます。他地域でのケヤキでは落葉しきっていないために上から見ても葉が邪魔して電飾が見えないのです。このように上からの鑑賞が可能なことによってSENDAI光のページェントは、仙台七夕と関連付けもあって「地上に舞い降りた天の川」との形容がなされ、また、沿道のビルの上階に位置するレストランなどが上からの眺めを売りにした観光ディナープランを設定したり、セスナ機やヘリコプターによるナイトフライトが観光商品として成立したりしています。この電飾方法は、樹木1本あたりの電球数を増やす必要があり、迫力は出ますがコストが高いのが難点です。樹木の大きさにより変わりますが、同様にケヤキ並木に電飾している仙台と新潟の「NIIGATA光のページェント」とを比べると、電飾設置ケヤキ本数が仙台約220本、新潟210本でさほど変わらないのに対し、電球総数は、仙台約70万球、新潟約26万球と、仙台のほうが3倍近く多くなっています。

並木道の特徴

定禅寺通では、上で書いたような電飾法で飾られたケヤキが800mほど連続して並び、夏季には緑のアーケードだったものが三列の「光の回廊」へと姿を変えます。沿道両脇のビルにはハーフミラーのガラスを使用している建物もあり、反射してさらに光の広がりが出来上がっています。また、空中に渡っている電飾コードがあるため、風などで揺れると道に立っている人たちには生きた動物のような、光の洪水のような印象をもたらします。例年、期間中に数日程度の積雪が見られますが、積雪があると白い雪にイルミネーションが反射して、道全体がぼうっと夜陰に浮かび上がり、さらに美しさを増します。なお、仙台市がホワイトクリスマスになる確率は、過去30年で約40%となっています。

軒先にイルミネーションを施したい貴方へ

地上に舞い降りた天の川

SENDAI光のページェントは、真っ直ぐな並木道を彩る温かな光が魅力のイルミネーションイベントです。特に他のイルミネーションイベントではあまり見ることの出来ない、上から見たイルミネーションが美しく、「地上に舞い降りた天の川」と称される由縁にも納得の幻想的な雰囲気を感じることができます。開催期間中には全ての電球を消して再点灯するイベント「スターライトウィンク」が毎日3回行われます。暗い空に一気に光り輝くケヤキ並木が出来上がる様は感動的です。その他にも市民がサンタの衣装を着てパレードを行ったり、ライブイベントなどもあり、盛りだくさんです。イベント終了後には写真コンテストも行われ、特選受賞者には次の年の点灯式で「点灯スイッチを押す権利」がもらえるのだそうです。デジカメでの応募も可能なので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?