ひろしまドリミネーション
ひろしまドリミネーションは、毎年11月17日から翌年1月3日までの48日間、ひろしまライトアップ事業実行委員会が主催して広島県広島市で行っている官民協同のイルミネーションイベントです。「ドリミネーション」は、ドリームとイルミネーションをあわせつくられた造語です。「おとぎの国」をコンセプトに各会場が電飾されるのが特徴で、童話や昔話の世界をイメージさせるオブジェが多数設置されます。
クリスマスといえばアレですよね
ひろしまドリミネーションとは
毎年、広島市役所や広島市中心部商店街、広島商工会議所などが実行委員会を組織し、官民協同で開催しています。市の「ビジターズ・インダストリー戦略」の一環として開催されるため、観客数は「12月の広島市への入込観光客数」で評価され、開催期間も市の意向で変更される場合があります。ひろしまドリミネーションの始まりは、バブル景気期の1988年の「ひろしまライトアップ事業」からで、例年中心部商店街や商業施設の小規模な電飾を行っていました。1999年に開催地域を拡大し、平和大通りでのイルミネーションも開始しました。2002年に事業費を1145万円に増額して電球数を25万個まで増やし、さらに「ひろしまドリミネーション」との名称を与えて「おとぎの国」をコンセプトにしたイルミネーション・イベントに衣替えしました。この大胆なリニューアルが功を奏し、市民から高評価が得られました。翌2003年度には事業費を倍以上の2580万円に増額して電球数を60万個に増やして実施しました。翌2004年度には、11月17日から翌年1月3日に期間を固定しました。「12月の広島市への入込観光客数」は「ひろしまドリミネーション」となった最初の年の2002年には約32万人、2005年には約40万人まで増加し、その後は40万人弱で推移しているものの、電球数は2009年度には約130万球まで増加しました。2009年度には、宮城県仙台市で開催されている「SENDAI光のページェント」との交流が行われました。代表者が両イベントの相互訪問をしたほか。ドリミネーションの「愛の使い」エリアの一部をページェントで用いられるオリジナルLEDで電飾し、同エリア内に仙台七夕の吹流しをイメージしたオブジェを展示しました。一方、ドリミネーションで用いられたオブジェもページェントの西公園会場に展示されました。
主催
- 広島市役所
- 広島商工会議所
- (財)広島観光コンベンションビューロー
- 広島市中央部商店街振興組合連合会
- 本通商店街進振興組合
- 金座街商店街振興組合
- 並木通り商店街振興組合
- 中央通商店街振興組合
- 胡町商店街振興組合
- 中の棚商店街振興組合
- 広島国際通商業振興会
- 広島市観光ホテル旅館組合
- (社)広島県銀行協会
- 中国電力(株)
後援
- 中国新聞社
- NHK広島放送局
- 中国放送
- 広島テレビ放送
- 広島ホームテレビ
- テレビ新広島
- 広島エフエム放送
- 中国コミュニケーションネットワーク
- ふれあいチャンネル
会場
平和大通り
ドリミネーションのメイン会場であり、「おとぎの国」をコンセプトにした電飾オブジェが多数並ぶエリアです。インフォメーションブースがあり、協賛企業の名称を掲載した個別看板や総合看板が設置されます。開催期間中の広島市内の木々は落葉する前の時期であるため、樹木への電飾では生い茂る葉へのライトアップが幹・枝への電球電飾と組み合わせられており、この時期に落葉している北日本の樹木電飾との違いを見ることが出来ます。
中心部商店街
「おとぎの国」のコンセプトにならい、商店街を様々なイルミネーションで飾っています。唐草模様や雪華模様を初め、童話に出てくるアイテムを模したイルミネーションが多いのが特徴です。
商業施設
建物のライトアップがなされ、クリスマスツリーも飾られます。ライトアップされる建物は、旧日本銀行広島支店、シャレオ、基町クレド、白島キューガーデン、アーバンビューグランドタワーなどです。
光と夢の世界
ひろしまドリミネーションは平和大通りの両隣をおとぎ話の世界に見立てたイルミネーションが飾るイベントです。ほかの神戸ルミナリエやSENDAI光のページェントと比べたら、小規模ですし地味ですが、その分混雑も少ないのでお勧めです。光が作り出す夢の世界は幻想的でとても美しく、カップルはもちろん小さいお子さんのいる家族連れにも楽しめるイベントだと思います。ゆっくり立ち止まって一つのオブジェを鑑賞したり、写真を撮ったり出来るのも小規模なイベントならではの楽しみです。今年のテーマは「聖なる水と奇跡のもみじ」で、広島らしい物語が展開されています。光り輝く紅葉や川、空を飛ぶ機関車などはとても綺麗です。そのほかにもゆっくりと散策できるよう、光るベンチや切り株などの休憩スポットも準備されているのだそうです。また今年は使用電球を100%LED化し、環境にもやさしいイベントとなっています。平和大通り周辺にはカフェやレストランも多いので、歩くのに疲れたらおとぎの国の余韻に浸りながらお茶やお食事をするのもいいかもしれませんね。また、平和大通りには原爆ドームや資料館など、戦争について学べる施設が多数あります。戦時中に尊い命が奪われたこの地で、こんなに綺麗なイルミネーションを見られることが、どれだけ喜ばしいことか実感できます。平和の大切さ、戦争の愚かさが自然に身に染みてくるようです。きっと亡くなられた方々の魂も、このイベントのイルミネーションの美しさを見ていらっしゃることでしょう。壮大な光と夢の世界は、尊い命の犠牲の上に成り立つ平和があるからこそ実現できるということを深く考えさせられるイベントです。